日本では高齢化社会を迎え「寝たきり」の生活が余儀なくされている方が170万人以上に増加し、厚生労働省の将来推計によると2025年には230万人にまで増加すると言われ、大きな問題となっています。世界有数の長寿国となった日本では、ただ長生きするだけでなく、健康寿命を延ばすことが大切だといえます。「寝たきり」の大半は脳卒中による後遺症と転倒などによる骨折が原因といわれており、これらの疾患でリハビリテーションが必要にもかかわらず、通院が困難となり、「寝たきり」になられてしまう方が少なくありません。そんな中私たちは2006年に「寝たきり」ゼロを目指し、日常生活における活動性を改善させることで快適な生活を送られることのお手伝いをしたいと考え、在宅での訪問診療・訪問リハビリテーションに重点を置いた診療を始めました。

腰痛や膝の痛みのために通院が困難となることが多々ありますが、そのような患者様やご家族の負担を少しでも軽減できるように、往診して投薬や注射などを行うと共に、診療計画を元に理学療法士、作業療法士による訪問リハビリテーションを行っております。

そして、これまでの病院や在宅医療の現場での経験を生かし、2009年に表参道に外来クリニックを開設致しました。 外来クリニックでは運動器の専門家として通院リハビリや訪問リハビリによる効果的なリハビリを提供し、患者様の身体能力の向上をはかると共に、地域の皆様の「かかりつけ医」として親しまれ、病気の相談・治療はもとより健康維持にいたるまで幅広く何でも相談できるクリニックを目指しております。
訪問診療と外来クリニックが統合することで、今までは状況が変われば医療機関も変わることが当たり前だったところを、当院では患者様を継続して診ていくことが可能となりました。